ルビコン川を越えて以降、ポンペイウスとの駆け引きからファルサルスの戦い、最後にポンペイウス死後のクレオパトラとの関係へと続く。特にファルサルスの戦いは過去の会戦を引用して詳しく説明されている。カエサルの練られた戦術に驚かされる。更にその戦術が選択された経緯の考察はカエサルを深く知る作者ならではである。
・まったく、幸運とは、神が恵んでくれたものではなく自分でつくりだすものでもなく、敵が恵んでくれるものであるという想いを強くする一例である。
・敵の主戦力の非戦力化に成功した側が、どの会戦でも勝者になる。
・戦場での気分の高まりは押さえるべきでなくむしろあおるべきである。雄叫びをあげる昔ながらの方法も意味がる。
・カエサル「苦境は、友を敵に変える」
・冷徹ではあっても、冷酷ではなかった。