ローマ人の物語 (7) ― 勝者の混迷(下) (新潮文庫)

共和制ローマの内紛の話が続く。スッラが独裁官となって反対派を一掃し元老院体制を築く。しかし、この年功序列の元老院体制を、スッラ派のポンペイウスが実力主義を押し通し、なし崩しにしていく。スッラ、ポンペイウスに共通するのは、ローマの根幹である強い軍隊で結果を出し、その結果得られた人気を背景に、自分に有利な法案を通していく。会社に置き換えると利益を出すことが結果である。それを再確認。

・ローマは奴隷が多かった。待遇は悪くなく、奴隷の子供はローマ市民になれた。

・民主政も他の政体と同じくマイナス面がある。

・優れた能力に恵まれた人はしばしば前段階で成し遂げた事柄を定着させることで、現に解決を迫られている事柄への打開の出発点とする。

・ローマ人の帝国主義に対する、ローマに抵抗したポントス王ミトリダテス6世の見方は、他国からの収奪。
一方、ローマ人キケロの見方は、対外戦争と内紛からの他国救済。富の収奪は必要経費。
→アメリカの覇権主義と同じ考え。

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ローマ人の物語 (7) ― 勝者の混迷(下) (新潮文庫)