歯に絹着せぬ発言で度々注目される百田尚樹さんが、逃げることの必要性を説いている本です。戦うことと逃げることをセットで考えるべき、という意見は納得です。捲土重来(けんどちょうらい)を期す、再起を期す、行動指針に加えたいと思います。短期的な勝負を挑んでくる相手に対し、戦うか一時撤退するか長期的な視点で判断する、ということだと思います。日本軍の失敗談も度々出てきます。短期決戦に徹し、長期的な視点で撤退基準を決めていなかったのが犠牲が増えた1つの理由だと思いました。
それと、「忙しい人は、締め切りまで目一杯時間を使っている」という指摘は、自分にも当てはまり、反省をうながされました。仕事は与えられた時間いっぱいに膨張する、というパーキンソンの法則は知りませんでした。期限を短く設定したり、仕事時間を少なめに設定したりして改善したいと思います。
最後に、戦うか逃げるかの判断基準として、幸せの絶対基準を持つことをすすめています。幸せの絶対基準を持てば、勇気を持って戦えるし、逃げる決断もしやすくなります。多くの人は、幸せの絶対基準は家族になります。日頃、何となくそうしているような気がしますが、意識すれば、自信を持って戦うか逃げるか判断できると思います。
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