諦める力 〈勝てないのは努力が足りないからじゃない〉

為末さんの本2冊目。諦める、やめる、ということにフォーカスして為末さんの考えが書かれた本。深く考えているなー、と改めて感心。哲学的な考えもあって、理解するのに苦労するところもり、読み応えがある1冊でした。あきらめず、続けることの弊害、リスクを考えろ、ということと、夢や目的を諦めず手段を諦めるという捉え方、今回も勉強になりました。

以下、読書メモ。

スポーツのように瞬間で判断する場合、時代の流れが早い場面では、勘に従うことが多い。体感的な反応なので願望とも異なる。自意識な希薄な動物が、人間よりも生存に有利な方向に反応できることを考えると、大きな決断ほど勘にゆだねたほうが良い気がする。

人間に優劣はないが、能力に優劣がある。

平清盛の時代、日本の人口は500万人程度。今より1番になるのは簡単だったかもしれない。

何かを諦めた人の行動は2つ。
潔く今とは違うフィールドに移り、再び淡々と成功に向かって動き始める人と、諦めていない人を自分の仲間に引き入れようとする人だ。
後者は、犠牲と成果がバランスするという考えから抜け切れていない。ルサンチマンである。

死んだら人生終わりだが、もともと存在しなかった人間が生まれ、ある時間を生き、また無に帰っていくと考えると、ただ「もとの状態」に戻るだけという気がする。

最後に死んでチャラになるのだから、人生を全うしたらいい。そしてそこに成功も失敗もないと思う。

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