走る哲学

400メートルハードルの選手だった為末さんの本。題名の通り、いろんな事について、哲学的な考えが述べられている。コーチを付けず、個人でトレーニングし、プロの陸上選手として活躍できたのも、物事を深く考える能力に長けていたためだろう、と思います。ここまで考えて仕事できていない。。。

以下、読書メモ。

僕がアスリートに発信を進めるのは、見ているもの、体験しているものは、たくさんの仲間が見ようとしても見られなかったもので、その物語は社会にとって価値があるんじゃないかと思うから。体験をどう共有するかで、その社会の未来は変わるんじゃないか。

トップ選手に敵が生まれるのは、善意だろうと自分の目的に役立たないものはなねのけてきたから。見る人が見れば、勝負にこだわる姿は、ごう慢に見える。

義務は無邪気には勝てず、努力は夢中に勝てない。やりたいからやる、やりたくないからやらない、という自分の中の子どもの部分を否定せず、ここはちょっと頑張ろうね、でも明日は遊ぼうね、と大事に育てる事。心の子どもを叱りすぎて黙らせてしまえば、いずれもモチベーションは尽きる。

本質的な人の性質は変わらないし、変える必要が無い。ただその性質がネガティブに向かっているものをポジティブに変えることはできる。これが人は変われるという意味。性質を変える事ではなく、姿勢を変えること。

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