まず、詩のような文章に引き込まれた。最近ではあまり使わない漢字や、表現が出てきて、勉強になった。Galaxy noteのSペンを使って読み方を知らない漢字を書いて検索しながら読んだ。Sペンを持て余していたけどこんなことで役に立つとは思わなかった。内容は、島の歴史の移り変わりと、島の人たちとのふれあいによる地理学者の主人公の心の動きが描かれている。最後は、島の過去と更に変わりゆく現代の姿、自分の歩んだ境遇も交えて色即是空の境地に至っていく。違う価値観で現代を生きる息子の言葉に気付かされたり、救われている過程は、「昔は良かった」という懐古主義ではなく、世の中の変化の本質を深く考えなければいけいと気づかされる。
メモ
馥郁(ふくいく)とした甘み
馥郁:良い香りが漂うさま
身罷(みまか)る
明治期、天皇中心の国家をつくるため、皇室と関係が無い神は、排除されていった。
神仏分離も進められた。廃仏毀釈は、政府の方針ではなく、一部の過激派、平田派の国学者たちが主導して行われた。
本人そのひとに相対した印象からよりもさらに強く、そのひとの作り出した「もの」から、その本質のようなものを合点することは。
蚊遣り(かやり)
寂寥(せきりょう)
寂寥:ものさびしい様子
境涯(きょうがい)
この世に生きていく上でおかれている立場。身の上。境遇。
手水鉢(ちょうずばち)
この世で生きることの「足がかり」となったのか。
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海うそ