終わり良ければ全て良し。ということで、良い最後を迎えるために、死から逆算して有意義に過ごすことを薦めている。著者の経験に加え、まわりの定年後を過ごしている方々の多くの例をもとに、具体的に取り組みを提案している。全体的には転身を図った人の例が豊富。会社員として折り返しの40歳代から定年後を考え始め、会社員をしながら準備を始め、50歳代で転身を図った人が多い。
本書を読んで思ったのは2つ。
1つ目は、定年後は、会社員とは違うので、暮らし方、考え方をかえないといけない。会社員のように計画的に進める必要はない。しかし、まだばりばり働いている40代の会社員の立場だと、何をすべきかという指針を示してくれて自分なりに計画を立てることができる本書が参考になると思いました。
2つ目は、本書では触れていませんが、定年年齢引き上げとの関係を考えて読まないといけないと思いました。2021年度の60歳到達者から年金支給年齢が65歳なる。それにあわせ、多くの会社が65歳定年の制度整備に着手しつつある。ここからは予想。多くの会社は年功序列をある程度残すはず。65歳までの年功序列となると、大枠の人件費増を防ぐため、昇給の段差を小さくするだろう。さらに昇格しにくくなるだろう。
よって、40歳代は老後の生き方を考えるよりも、今は仕事に専念して2021年までできるだけ昇格しておいた方が良いと思いました。40代はまだ出世の可能性もある。この先、さらに70歳定年制になる可能性もあるし。
ということで私は定年後、ネット周りで社会に貢献できるような仕事を選び、全力で取り組んで昇進とシーズ磨きを狙おうと思います。
以下、読書メモ。
会社員は分業が進んでいるため社内の人を向いて仕事をする。そのため社会とは間接的な関係。
一方、個人事業主は社会と直接つながっている。
社会とつながる力=自分の得意技×社会の要請や他人のニーズ
ニーズをつかむことが難しい。
専門性は、専門知識を持っていない人に知識を提供して、役立ててもらう側面が重要
お金をもらえるレベルを目指す。他人の評価をお金を換算する感度が必要。
自分の力量アップにもつながる。
会社員生活は定年後に思えば刺激的だった。出社すれば誰かと必ず話す。定年後は名前を呼ばれることもまれ。他人に感謝される仕事が自動的に割り振られる。更に出張は小旅行のようなもので適度な気分転換にもなっていた。
欲張らずに現状に満足する。
年俸が高すぎて首になるプロは多い。