新しい分かり方

「わかる」というプロセスを人間がどのように経ているか写真や文章で読者に体験させながら説明している本。
なるほどと思う体験がいろいろできた斬新な本だった。要点だけ知りたい人には向かない本かもしれない。
人間は、自分の動作、周辺情報から、情報を補完して連想して、「わかる」に至っている。
その連想の流れから外れると、違和感を感じる。面白い、びっくりするとか。
秋元康の予定調和を崩す、という手法に似ている。

個人的には、「わかる」をどう定義しているのかなと思いました。
人によって「わかる」の定義が異なると感じている。
学校でよく先生が「わかりましたか?」と尋ね、生徒が「わかりました。」と答えても、生徒に確認すると、生徒によって、言葉がわかったのか、意味がわかったのか、異なる。

それと、人間が連想しやすいのは、
人間の記憶が、ネットワーク、ネットワーキングだということと関係があるように思った。
周辺情報を結び付けて「わかる」に至ることと、ネットワーク状の記憶。
何か関係があるような気がする。

メモ
指があったせいで、指折り数えることが始まり、計算という概念操作に進んだ。
デジタルの語源は、digit「指」
指をあるものに置いたらそれが自分事になるのではないか。