大前研一先生と、実際に「デジタル・ディスラプション」を起こしつつある起業家たちの本。あらゆる分野で破壊的イノベーションが頻発する、「デジタル・ディスラプション」の時代がやってくるという指摘。さらに政府、企業、社員といったあらゆる対象がディスラプト(崩壊、破壊)されるという。主導権がかわり、おいてきぼりにされる、というほうがイメージしやすい。対処法の中に、ディスラプトされた人、置いてきぼりにされた人を助けることが仕事になる、というのは新たな視点だった。
それと、第四章「第四次産業革命」の変化をチャンスに変える経営 菅谷俊二さんの「将来、すべての会社がソフトウェア会社になる」という意見も納得感のある意見だった。現在、どの職場もプログラムが少しは書けないと、同僚や他社に対し差別化した仕事はできにくい状況と感じている。一方で、大学は古い先生方のヒエラルキーのもと昔ながらの研究スタイルを続けている。情報系以外の分野はプログラムを書くこともない。人材のミスマッチが今後も続きそうだ。