作家の角田光代さんのスポーツエッセイ。これまで運動嫌いで生きてきた中年の人にはスポーツをするきっかけになりそうな本です。
作家さんというとスポーツ嫌いのイメージがあるが、角田光代さんもそう。 「自分でも走れるのだろうか?」という好奇心先行、一度始めると周りの人の目や、買ってしまった道具を気にして続けざるを得ない。
人間的、中年的な心の動きを利用したスポーツ継続方法。
そして、スポーツ中の追い込まれた自分の心の動きを客観視して、自分の心の法則に気付くとこや、タイムを測定することで自分の体の法則を客観的に明らかにしていくところは、頭を使うことや自分観察が好きな人がスポーツを続けるモチベーションになると思う。
・やってみて、いちばん興味を引かれるのは、「体力作りに有効かどうか」ではなく、「自分にできるかどうか」なのだ。
・できると、「え、本当に?」と驚くし、できなければ、「やっぱりそうだよな!」と笑いたくなる。
・そしてやっぱり驚くのは、中年になって(からはじめて)もできることがある、と知ることだ。