北条氏が鎌倉幕府の体制を固めていく過程で失脚、誅殺された13人の経緯を紹介した上でビジネスに役立つヒントが書かれている。吾妻鏡を愛読していた徳川家康がこういう視点で参考にしていたのかな、と想像させてくれるところが良かった。
比企氏が強い基盤を持つ有力武家であったなら、源範頼や源義経などの有力が重鎮に残っていたら、源頼朝が後見人として残っていたら2代目将軍の源頼家の将来は変わっていた。
能力不足や環境不利などで勝利がおぼつかない状況であっても畠山重忠のように堂々と挑戦し筋を通してやり切れば、誰かが見ているかもしれない。ビジネスであれば再チャレンジできるかもしれない。
状況に合わせて頭を下げるか下げないか、下げるなら誰に下げるかは危機における交渉では何よりも重要な判断だ。