異説で解き明かす近現代世界史

中高と世界史を習ったが、近現代は駆け足だったのでこの本は勉強になった。
通説と異説が対で書かれているのが良い。
歴史はその時代のいろいろな立場の人の思惑で動いていく。
教科書(勝ち組)や司馬遼太郎などの歴史作家が書いた歴史が通説になり、取り上げられなかった別の側面が異説になるんだと思う。
この本の中の異説の多くは、金儲け(経済)、お友達(人脈、縁戚、秘密結社)が関わる。
日頃の人々の衝動の延長に、歴史が紡がれる。

以下、気になった言葉。

・米国独立は、封建社会から、民主主義社会が初めて誕生した衝撃的事件。イギリスによる干渉が続くが同盟関係になる。
 →民主主義の誕生は、社会主義国(ソ連)の誕生と似ている。主義主張が違っていても自国の利益のために同盟関係になるのも似ている。

・米国独立戦争は米国独自通貨の発行が原因。

・1607年ヴァージニアに英国最初の入植地ができる。
 →関ヶ原の戦いのころ。

・棍棒外交の名前の由来。西アフリカのことわざをセオドア・ルーズベルトが引用。「言葉は穏やかに、ただし大きな棍棒を持ち運んでいれば、成功できる」

・1904年に日露戦争開始。1901年に八幡製鐵所が操業開始したばかり。
 陸軍兵力 ロシア350万人 日本31万5千人
 海軍戦力 80万トン 日本26万トン
 単純な兵力比較では勝ち目なし。

・帝国主義は経済政策。不況で保護政策。更に巨大資本と国家が連携して軍事力で天然資源、市場(領土)を獲得。

・合衆国は江戸幕府役人が命名。中国の「周礼(しゅらい)」の「大封之礼合衆也」から。

・社会主義は富を分配するプログラムではなく、富を整理統合して整理するための方法。

・フォードT型モデルはガソリンとアルコール両方で走行可能だった。禁酒法のためガソリンがメインになった。

・醸造できるエチルアルコールに、毒性のメチルアルコールを5%混合したのが産業用の変性アルコール。

・アルコールはオクタン価106でノッキングしにくい

・金利が上昇すると不動産価格が下がり、金利が下がると不動産価格があがる。

・ソ連は社会主義のため世界恐慌の影響うけず、アメリカの金融資本家の投資をもとに経済発展。

・ハリマン事件
 日露戦争後の南満州鉄道の共同経営をクーン・ローブ・グループの代表として来日した鉄道王ハリマンが提案し、
 桂首相と日米共同経営の予備協定締結。しかし、その後、ポーツマス条約締結後に帰国した小村寿太郎が共同経営に反対し、
 桂首相が受け入れ、ハリマンに協定破棄を通告した一連の事件。
 ここから日米対立が始まり、日米開戦に至った、という見方もある。