【書評】ドイツ人はなぜ、毎日出社しなくても世界一成果を出せるのか 

ドイツで働く著者がドイツ人の労働者の状況を解説した本。ドイツの生産性が高いのは効率的に働くという考えが強いから。そういう考えなのは、法規制と個人主義による。

法律で1日10時間以上の労働が禁止されている。産休はもちろん病欠も最高6週間100%給料が出るので病気を気にせず有給休暇使いきれる。休みが多いので計算的には生産性が高くなる。

個人主義のため擦り合わせなどミーティングは最小限。社内コミュニケーションが足りないぐらい。それでも生産性、効率性の向上が優先される。

以上が私がこの本から理解したドイツ人の「生産性」が高い理由。特別なことをしているわけではない。休みを多めにとってそれを穴埋めするよう優先度の低い労働行動(ミーティングなど)を減らしているだけである。

最近日本で取り組まれている、年5日の年休取得が義務付け、労働時間管理の強化は「生産性」の数字を上げるという点で間違っていないことがわかる。ドイツを参考にしているのかもしれない。国やマスコミがドイツを紹介して「ドイツを目指そう」と素直に言えばわかりやすいのに。