【書評】悪いヤツほど出世する

リーダーシップに関する誤解を解く本。前半はアメリカの自己啓発書に多い、大量の例が出てくる。後半が本題。以下が自分が理解した内容。
リーダーシップ教育で示されるリーダー像は理想像で真実ではない。実際のリーダーはナルシストで自己中心的である。そういう現実を直視し、リーダーを目指さないといけないし、そういうリーダーに対し自分の身は自分で守っていかなければならない。

・リーダーシップ以外の必要能力がある。個人の能力から政治的手腕が問われるとき。

・ リーダーになるには、謙虚ではだめで、ナルシシズムで目立たないと選考されない。

・リーダーはうそをつく。そして聞くほうも真実を聞きたくない。

・リーダーは信頼を裏切っても罰せられない。将来も関係が続くから。

・約束が守られると思えることが「信頼する」とういこと。

・ソフトウェア業界の買収において買い手が欲しいのは顧客リストと既存契約。サービスやイノベーション費用を減らせば利益を上げられる。顧客はめんどくさいので直ぐには解約しない。そのため当面利益が得られる。

・ 企業もリーダーも状況が変われば容易に約束を破る。わが身第一である。リーダーも入れ替わる。わが身は自分で守るしかない。

・会社は過去の栄光に費用は払わない。将来の利益のために投資する。勤勉な中年には投資しない。将来役に立つと思われれば厚遇される。

・民主主義は決してスマートでない。非効率。一方、独裁は悪いときが極端でリスクが高い。

・you can’t handle the truth. おまえは真実に耐えられない。