伊達政宗の生涯を自筆の手紙にもとづいて書かれている。これが本当の証拠に基づいた歴史書、ノンフィクションという感じである。山岡荘八の「伊達政宗」を読んで以来、 好きな戦国大名の一人である。この小説と大河ドラマの影響による「伊達政宗」像を強く持っていたが、この本を読めば、それが間違いないことがわかる。事件後の手紙の筆跡から感情が読み取れるのが面白い。また、母との仲の良い手紙から、毒殺未遂事件は実際にはなかったのでは、という説も現実的に思えてくる。