命ある限り歩き続ける

88歳の作家、五木寛之さんと55歳の僧、横田何嶺の対談。両者が先生と仰ぐ「松原先生」がオウム事件のとき、「仏教の正しい布教ができていなかったということを申し訳なく思うのです」と語ったことが紹介されていたのが印象的。今後の高齢化社会でも「正しい布教」が求められると思うから。檀家の葬式、法事だけで終わらないで欲しい。

・ 宗教の始祖が何歳で亡くなったかでその宗教の性格が決まっているのではないか(五木さん)
 キリスト教:キリスト30歳代で死去。教えは青春の香り。その影響もあって結婚式はチャペルが全盛。
 イスラム教:ムハンマド60歳代で死去。ビジネス含む社会人の宗教。世界で伸びつつある理由。(男女を分けるのも、効率的な会社運営という点でメリットがあるのかもしれない)
 仏教:ブッダは80歳。精神、身体の苦痛に耐えた上で開かれた。高齢の成熟した人の宗教。
・インドでは釈迦以外の複数のブッダがいた。布教を行ったから釈迦の仏教が残った。
・仏教には2つの面がある。自分が悟ことと、縁なき衆生 (しゅじょう)を済度(さいど)するという使命感。
・最後の旅でブッダは鍛冶屋のチェンダ(純陀)のもてなしを受けたあと、食中毒を起こす。その時に弟子に「水が飲みたい」といった。