2025年のデジタル資本主義: 「データの時代」から「プライバシーの時代」へ (NHK出版新書 623)

ビッグデータ+AIから、プライバシー重視へ。コロナ後にも言及しているが、明確な方向性は示されていない。言及されているのは、コロナで変化が加速すること、コロナそのものと変化に対応できない政府、会社は淘汰され、対応できたものは急伸する、ということ。コロナ対応で制限されたプライバシーがコロナ後、継続するのか、反動でプライバシー重視が加速するのかも注目点として挙げられている。コロナ後を考えるヒントにはなったと思う。

日本が米中に次ぐ第3極になる方法としてソフトバンクとトヨタの連携が挙げられてる。テスラの躍進もあり、自動車分野で第3極は厳しいんじゃないかと感じた。電子部品、半導体材料のような、部材産業で細々と利益を出して生きていくことになるんじゃないかと思う。ソフトバンクのように中国、アメリカのトップ企業にうまく投資するしかないと思う。そして技術を最大限に活用して部材産業の競争力を高めていく。これが現実的だと思う。

・クッキー規制は、ファーストパーティークッキー、購買履歴、ログイン情報は規制外。アマゾン、グーグル、フェイスブックの優位は続く。

・プライバシー重視の具体的な動きは、BtoBではコンセントマネジメント。プレイヤーは、ワントラスト、トラストアーク、ビッグアイディ、チーターデジタル、オラクル、SAP。BtoCでは、ブラウザー「Brave」。広告料を仮想通貨でユーザーに分配する。

・我々は、デジタル・プロレタリアート(無産階級)だることに気づくべき。データ提供というかたちで、気づかないうちに彼らのために働いている。「世界史の針が巻き戻るとき」大野和基訳PHP新書

・株式会社中国の競争優位性
規模の経済(14億人)、範囲の経済(デジタル化を基軸に対象範囲が拡大)、速度の経済(社会実装の速度はアメリカを凌駕)→顧客の利便性向上