外国人本特有のちょっと読みにくい文章が続くので根気よく読む必要がある。しかし、含蓄に富む内容でもある。
・投資家はだれで、安きを買い、高きを売るものだと分かっているが、現実問題として、結局は試行錯誤を繰り返すことになる。
・投資家が長期的な株式相場に熱狂すればするほど、彼らは短期的には間違っていることがよりはっきりする。
・株式市場のパフォーマンスは次の3つの要因に依存している。
●実質成長(企業の利益と配当の増加)
●インフレ成長(経済全体における物価の上昇)
●投機的成長または衰退(投資家の株式投資欲の増進あるいは減退)
・過去が教えてくれる疑いようのない真実は、「将来」は常にわれわれを驚かすということ。自信満々の経済予測は必ず裏切られる。グレアムは自分の予測に謙虚で大きなリスクをとらなかった。→「想定外」を低リスクでbetする方法を考える。
・金融市場では、将来の見通しが悪ければ悪いほど、普通は良い将来が訪れる。
・強気相場の特徴
●歴史的に高い株価水準
●高いPER(株価収益率)
●債権利回りとの比較における低い配当利回り
●信用取引による投機の増加
●低品質普通株の新規公開件数の増加
しかし、かつての危険シグナルは役に立たなくなっている。
・企業の有形資産価値(一株純資産)と極めて近似した価格、プレミアがついてもその3分の1以下、で売られている株に投資を集中させるのが最善
・投資家にとって株価変動の意味は1つしかない。相場が急落すれば抜け目なく株を買い、急騰すれば売却するチャンス。それ以外のときには株式市場のことを忘れ、受け取る配当金と企業業績に注意を注いでいた方が良い結果につながる。
・個人投資家の強みは自分の考えで売買できるということ。何の根拠もなく下がった株を売るのは強みを生かしていない。自分の考えを持つこと。株式市場の今にこだわり過ぎないこと。
・投資家が相場に振り回される理由は、予想不能なのに予想しようとするから。これは人間が模倣しようとする動物であることに起因する。模倣するためには次の動きを予想する必要がある。予想が当たればドーパミンが分泌されハイになる。
→予測不能だからドルコスト平均法が良いといわれる。急騰したら売る。急騰が更に進んだら追加で空売りする。上がり続ける相場は無い。