清朝末期の様子がよく描かれている。古い制度が多く残っている様子、特に科挙制度が国の根幹となっている様子がよくわかる。王朝が変わっても残り続けた科挙制度を維持、改良して変法を進めれば、清朝の西洋化もうまくいったかもしれないとも思た。科挙制度が巨大な既得権となっており、そこのケアなしに改革を進めたのが良くなかったのかと。一方、日本の根幹は天皇制だったので、天皇制をもとに西洋化を進めたので明治維新がうまくいったのだと思う。あとは国の大きさの違いも大きい。この時期の日本の動きもわかってよかった。歴史の良い勉強になった。
全体的に読みづらかった。
・中国の人名や名詞に中国語読みがふってあり、日本語読みで頭に記憶することを妨げ、すらすら読めなかった。
・登場人物が多く、それぞれの人の視点の話が語られ、私には複雑に感じた。
・説明が難しい西太后の行動は、乾隆帝の亡霊との対話で説明されていく。宮廷内の人間関係で説明された方がよりリアルで生々しくなると感じた。