ローマ人の物語 (20) 悪名高き皇帝たち(4) (新潮文庫)

・知識人が知識人でいるかぎり、実際の権力は何もない。影響を与えることならばできる。だがその影響力も、影響を受け入れる人がいなければ発揮できない。作家は、読者がいなければ成り立たないのである。

・ガリアのローマ化の成功は、カエサルの「一気にやった悪事と十分に考慮しての善事」の産物だった。

・権力をもてば、それがどのようなたぐいの権力であろうと、権力をもたない側からの非難を浴びずにはすまない。しかも権力者への非難とは、なぜかその権力者に弱みが見えたとたんに、集中攻撃してくる。